top of page

全て終わらせたつもりだった。

全ては終わったはずだった。

なのに世界は俺に言う。何一つ終わってなどいないと。

そして今一度、俺は問われる。自身の中の蟠りの正体を。

 

さあ、今度こそこの下らない人生に終止符を。

 

 「夜迷い羊は暁の夢を見ない」のその後、様々な理由を抱えた【加害者】が集う死後の世界へと送られたクラッド。全てのやる気を放棄し倒れ伏しているところを大天使霜子に保護された彼が聞かされたのは、自身がとても大切なことを忘れているということだった。

 思い出したくない。しかし、彼は思い出してしまう。大切なものの正体とともに、煩わしいだけの、その感情を。死したのち巡る、一組の魂と、心の物語。

Story after the end black

bottom of page