教会が消えた世界。

しかし人々の祈りは対象を変え、消えることは決してなかった。

“キョウカイ”

失われたはずのその場所に手を伸ばすかのように設立された

その施設では、毎日のように人が悩みを打ち明けていた。

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そしてある日、そんな“キョウカイ”へ、ある男がやってくる。

​エインと名乗ったその男は、不思議な事に、キョウカイ――いや、

​かつてこの世界に存在していた教会について、奇妙なまでに饒舌に

語るのだった。

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これは、神と天使が死んだあと。

始まりのための、終わりの物語。

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​私を殺める優しい手